キャリアアップ転職をする同僚の見送り方

会人の皆さんはこれまで会社を去る方を見送った経験はありますか?
定年退職、寿退職、出向等々様々なパターンがあると思いますが、今回は「転職する同僚の見送り方」をテーマにしたいと思います。

まず、一口に「転職」とは言っても様々な背景が考えられます。特にハードワークに心を病んでしまわれた方、人間関係に苦労されている方が転職される場合、正直に言って見送る側にできることは特にないわけですが、転職先では心穏やかにお仕事ができるよう心から温かく見送ってあげましょう。
(なるべくしたくない想定ですが、万が一あなた自身がその方の転職のきっかけになっているような場合は自己を顧みた方が良いかとは思います。が、ここではそれは無いものとして考えます。)

さて、では本記事で想定する「同僚の転職」ですが、具体的には「同僚がステップアップをしていく場合」を考えます。
この場合、道義的にはあなた自身も彼らの転職を心から祝福してあげるべきなのでしょう。

が、そうはいかないのが人間の心ではないでしょうか?
上では「ステップアップ」と記載しましたが、例えば元々自分と同じ部署で営業をやっていた同僚が経理や人事等に転職したり、果ては彼らの昔からの夢を叶えるために全く関係ない業界に行く場合は素直におめでとうと言えるのに、その同僚の転職が自分と同じフィールドで行われた場合、先を越されたり、出し抜かれた気になってしまい、モヤモヤすることはありませんか?(私の心が汚いだけでしょうか?笑)
もし身に覚えがある場合、以下のことを考えると少しはそのモヤモヤが解消されるでしょう。

彼らの転職は彼ら自身の努力の結果であり、それはあなたとは全く関係ないこと

転職とは結構エネルギーの要る作業であり、それを実現できたのはその同僚の努力の結果にほかなりません。
これに対してモヤモヤしてしまうのは、彼らの努力に対し「自分の努力」が足りないのではないか、彼らが自分の一歩先を行ってしまっているのではないかと考えているからではないでしょうか。

私は、同僚の転職は、彼ら自身の頑張りの話であり、自分の実力の有無や努力の成否とは全く関係ないものだと考えています。別に自分がもっと努力していれば、彼らの転職を妨げられたわけではないですし、そもそも彼らの「転職活動をする」という努力の方向性と、あなたがしている(もしくはすべき)努力の方向性は同じであるとは限らないので、彼らが転職したからといってあなたが落ち込む必要はないです。
もし、あなたが彼らと同じ方向で転職活動をしており、なおかつあなた自身はその転職先からお祈りを喰らってしまったが、彼らは受かったという場合、それは相当落ち込むことになるかと思いますが、そういうケースは結構稀なのではないかと思います。仮にそうであった場合は以下の考え方をお勧めします

彼らにとって「良い職場」が、あなたにとっての「良い職場」にはならないこと

これは当然ですが、誰もに対しても良いユートピアなんてありません。ハードワークをしたい人にとっての良い職場と定時退社したい人にとっての良い職場は全然違います。
また、そもそも彼ら自身、これから行く先が良い職場だと「信じている」だけであって、本当にそれが今より良い場所かだなんてことは誰にも分かりません。

もしこれが負け惜しみっぽく聞こえるようであれば、冷静にあなた自身が行きたい職場を見つめ直してみて、それが彼らの転職先と合致するか確かめてみましょう。
もしそうである場合、初期的には薄暗い嫉妬の感情に悩まされるかもしれませんが、長期的には自分のとってその同僚は良きアドバイザーになるわけなので、あなたにとってこれ以上ないプラスになります。したがって、むしろ儲けものくらいに気持ちで構えていれば良いでしょう。

良い職場はこれから見つけられる

もし、ここまでにご紹介した考え方を以てしてもやはり嫉妬の感情に悩まされたり、モヤモヤが晴れない場合、それはあなたがかなり具体的に自分の進路を見据えられており、なおかつ同僚が同じ方向に進んでいってしまったか、逆にあまり自分の進路について具体的に考えたことはなく、漠然とした焦りを感じているという状態でしょうか。

私も一度転職をしたことがあるのですが、転職というのは物件探しに似ており、そのタイミングで空きのあるポストしか検討できません。
そう考えると、別にこのタイミングで同僚に先を越されたからと言って必ずしもそれが致命的かと言われるとそんなこともなく、今後似たような、あるいはもっと自分に合った会社が見つかる可能性も全然あります。
今まで全く進路について考えていなかったという方は、良いタイミングですので考えてみることをお勧めします。転職を考えていなくても、自分がどういう方向性で生きようとしているのかは定期的にメンテナンスしていった方が良いです。今の職場への不満や仕事への興味の度合いを顧みてみるのも良いですし、転職サイトに登録してみるだけで色んな企業があることが分かりますよ。

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