働きたくないという感情はいつまで続くのか?どのように向き合うべきか?

ー働きたくない。
ーできることなら不労所得だけでごろごろ過ごしていたい。
ー最初に週休2日制にしたヤツは誰だ。

そろそろ新年度が始まって1ヶ月。新社会人の皆さんや、いわゆる第二新卒と呼ばれる世代の方々はそんな思いを募らせて日々平日をこなす事に疲弊し、いつまでこの気持ちを抱えなければならないのか、いつになったら「仕事をする」という事に慣れるのか、先の見えないこの想いと格闘していることでしょう。

結論から言いますと、私は社会人7年目ですが未だにこの感情に悩まされています。
私の月の残業時間は繁忙期で70〜90時間なので、超絶ホワイトかと言われればNOかもしれませんが、ブラックかと言われると恐らくそれもNOだと思います。加えて人間関係にそんなに問題もなく、客観的に見てそんなに悪くない職場だと思います。
そんな私ですら未だに働きたくない病を患っており、しかも今後この症状が完治する兆しは一向に見えないわけなので
、世の中の大半の社会人はやはり同じ病に罹っているのではないでしょうか。
というか、そうであってほしいです。

余談はここまでにして、「ではどうやってこの気持ちと折り合いをつけたらいいのか」という恐らく全ての人が感じているであろうフラストレーションに対し、私なりの考えを披露したいと思います。
思うに、この気持ちはどのような仕事をしていても程度の差はあれ必ず湧き上がってきますので、例えば今の仕事を変える(=転職する)ことで即解決するというようなものではないでしょう
(事実、私は一度異業種に転職しましたが特に心境に変化はないです。)したがって、この症状をゼロにするのは無理だと割り切った方がいいです。

じゃあどうするのかと言いますと、まずこの「働きたくない」という怠惰な感情の出元を辿ります。
あくまで私の場合ですが、この感情の対極の状態である「働きたい」というマインドセットのとき、人はどのような状況にあるかを考えてみると、仕事を通じて達成感が得られていたり、成長を実感できていたり、つまり「自己実現」できている状態にあるのではないかと思います。就活なんかでよく聞く言葉だと思いますが、この「自己実現」が達成され、ドーパミンが溢れ出ている状態であれば自然と労働意欲も湧くでしょう。


だったら仕事においてもこの自己実現を達成できる状態を再現できれば良いのですが、そう簡単に行かないからこのブログを書いているわけです。お気づきかもしれませんが、平凡な社会人にとって、日々の業務はやりたい事だけで構成されているわけではなく、何ならそうでない事の方が多い気さえします。
そう、仕事と自己実現は、実は相性が悪いです。仕事において全く自己実現的な要素がないとは言いませんが、そもそも他人に奉仕するという課題解決の作業を分解したものが日々の仕事になるわけなので、「自分の目標を実現する」という自己実現とは向いているベクトルが違うような気がします。もちろん、課題解決の過程そのものを楽しめたり、会社の方向性自体が自分に100%フィットしているという方であれば問題ないのでしょうが、実際はそんな夢みたいなことはなく、多くの人は、自分のやりたい事もピンと来ず、とはいえ働かなくてはならないから仕事をこなしているという
状況ではないでしょうか。

以上を踏まえると、労働へのモチベーションが湧かないという人は、実は仕事に対して過度に自己実現を期待しているからこそ、理想と現実のギャップに苦しめられているとは考えられないでしょうか。斜に構え、一見冷ややかに労働という行為を捉えている一方で、実は仕事を通じてキラキラした自分になれると期待しているという、表層の態度とは裏腹な自分がいるのではないでしょうか。
私自身、未だにそういった気持ちはありますし、別にそれが悪い事だとは全く思いません。ただ、毎日の仕事に取り組む上で、あまり自己実現に重きを置きすぎると返ってモチベーションを落としてしまうことは既にお分かりのこととかと思います。

長くなってしまいましたが、本稿のテーマであるところの労働意欲の減退に対し、私が提案したいのは、仕事以外の自己実現の手段を身につけること、そして、「仕事とは社会貢献である」と割り切ることです。
①はイメージしやすいかと思います。仕事で自己実現できないとなれば、何か仕事以外の方法でその手段を見つければ良いだろうという着地です。また改めて紙面を割ければと思いますが、できればYou Tubeやドラマを流し見したりといった受動的なものではなく、スポーツや家庭菜園、音楽なんかの手間暇のかかる趣味だと良いでしょう。趣味なのに面倒くさいとはこれ如何にという感じですが、手頃な難易度の趣味をお勧めします。
②は解決策というより単なる心持ちの問題ですが、かの渋沢栄一が唱えたとおり、やっぱり事業(より卑近な言い方をすれば「日々の仕事」と言えます)に大事なのは公
共心や利他心であり、自分の自己実現は少しだけ後に置いておくのはどうでしょう。もちろん、自己実現が可能であれば積極的に狙っていくべきですが、仮にそれができなかったからといってモチベーションを下げるのは勿体無いです。もちろんパワハラやセクハラなど問題のある労働環境は論外ですが、多少気が乗らない程度の業務であれば、社会貢献のつもりで飲み込んでも良いのかなと思います。
単なる心持ちの問題ですが、私自身はこのことをはっきり自覚する前と後では日々の雑務に対する態度が変わったように思います。

以上、大分長くなってしまいましたが、現代病の一つと言って過言ではない「働きたくない」というストレスに対する私なりの見解を紹介させていただきました。少しでも皆様のマインドセットに響くものがあれば幸いです。

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